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一般知識ガイダンス

1.過去出題分野データベース(◎は出題された分野を示す)

※下記は例としてH18~H22の過去問についての分析です。

最新情報につきましては、担当教師からご説明させていただきます。

出題分野
(大テーマ)
出題分野
(小テーマ)
出題年 出題年 出題年 出題年 出題年
H18 H19 H20 H21 H22
政治 政治制度
政治・啓蒙思想
稟議制
行政組織
マスメディア
行政改革・行政国家
議院内閣制度
選挙制度
教育制度
危機管理
都市政策
国際政治
地方自治
経済 経済理論
国家財政(金融・税制)
地方財政
国内産業
雇用・労働
企業会計
国際経済・貿易
社会 社会保障
公的介護保険制度
生活保護
少子高齢化問題
環境問題
公害
難民認定制度
情報通信
・個人情報
個人情報保護法
行政手続オンライン法
公的個人認証法
行政機関個人情報保護法
e-文書通則法
情報通信に関する諸法律
プロバイダ責任法
電子署名
ファイル交換ソフト
情報セキュリティ技術
インターネット用語
TV地上デジタル化
文章理解 空欄補充
文章整序
内容一致・要旨把握

2.本試験の傾向分析と対策 

平成18年からは、「一般教養」から、「行政書士の業務に関連する一般知識等」に試験科目が変更され、出題内容も政治・経済・社会、情報通信・個人情報保護・文章理解からの出題となり、20問から14問に出題数が減少した。また、合格基準が新試験制度では、平成17年度までの50%以上から、40パーセント以上に変更された。 

したがって、これまでに比べれば、一般知識等で合格基準をクリアーすることは容易になったといえなくもない。もっとも、出題内容が変わったこと、何が問われるのかわからないことという点では、高得点を取ることは難しい面があり、得点計画としては、従来どおり5割を目指したい。 

(1)「政治・経済・社会」 

①政治 

平成22年度は、政治とマスメディアという、基本論点もあれば、最近の行政改革や地方分権からの出題が多くなっている。平成21年度に司法改革といういかにも時事的トピックスを扱ったものが出題されていた。 

平成22年は比較的オーソドックスな問題とまちづくりを問いながら時事的トピックスを扱ったものとやはりバランスをとったようである。

したがって、政治については、基本的な部分の知識を整理したうえで、日々のニュースを参考にして、さらに知識を深めていくとよい。また、公務員試験や大学受験レベルの政治経済の教材に目を通すこともお勧めしたい。 

②経済 

経済については、平成18年度に出題された「財政投融資」に関する問題にみられるように財政を中心に、その他、地方財政、金融、経済史等が出題されている。

平成22年度では地方財政が出題され、こちらは予想していた受験生も多かったのではないだろうか。ただ、組み合わせ問題であったため、絞込みまではよかったがその後の選択肢が決して簡単な肢ではなかったため、難問感があったと思われる。また、日本の中小企業の状況といった、ややピンポイントな出題もみられた。この不況の情勢を考えれば中小企業大変…といったところで、法人減税ならともかく、まさかこのタイトルを予想した受験生はそうそういなかったのではないだろうか。

経済については、予算(国債・財政投融資を含む)と地方財政の分野からよく出題されているため、この分野を学習する際には、憲法や地方自治法などの条文もいっしょに確認してみるとよい(法令科目との区別がつかないとの批判もあるが)。また、政治と経済(財政)は、密接に関連しているため、政治と経済を関連づけて、現代史の流れの中に位置づけながら学習を進めていくと、効率的な学習をすることができるだろう。 

③社会 

社会については、社会保障、環境等を中心に出題されている。 

平成18年度に出題された「高齢化・少子化現象」に関する問題、平成21年度に出題された「介護保険法」に関する問題など、少子化・高齢化に関する問題がよく出題されている。また、平成19年の公害など、環境問題もよく出題されている。

平成22年度は、やや予想と外れた受験生も多いと思う。難民認定は果たして社会分野なのか?というぐらいである。ただ、行政書士の業務として難民認定の申請業務があるのはご存知の通りである。その意味でこの出題は画期的で、「行政書士の業務に関連する一般知識等」と名前が変わってからまさに業務に関連する知識が問われたといっても過言ではない。今後もこの傾向は続くのか、(疑心暗鬼になる必要はないが)出題予測可能性がまた拡大されたといえる。

この社会保障分野、環境問題については、時事的な問題が中心となっているので、日頃から、新聞やニュース等でチェックしておくとよい。「政治・経済・社会」については、『知恵蔵』『イミダス』『現代用語の基礎知識』や大学受験用の政治・経済の資料集等を使用して、日頃から積極的に情報収集を行うとよい。 

(2)「情報通信・個人情報保護」 

平成18年度から、電磁的記録の作成業務の追加及びその業務等にかかる個人情報の適正な取扱いの要請にかんがみ、「情報通信・個人情報保護」が出題分野として明示された。

行政書士の業務も、これまでの紙ベースの書類提出から電子申請へと変わりつつある。この電子申請においては、クライアントの大切な個人情報を申請するわけであるため、盗聴・ウイルスやそれに対する情報セキユリティの知識,並びに個人情報保護法についての知識が不可欠である。

このような趣旨で、平成19年度は、計5問が出題された。個人情報保護については、個人情報保護法を理解していれば解ける問題が1問は最低でも出題されている。

平成22年度は、プロバイダ責任法からの出題が見られ、近年では個人情報保護法の関連法が出題されていたため、予想していた受験生も多かったと思う。選択肢も、比較的常識で判断できる内容で、正答できた受験生も多いのではないだろうか。 

したがって、個人情報保護法については、法令科目を学習するのと同様、条文を中心にしっかりと学習していく必要がある。 

(3)文章理解 

文章理解からは、平成19年度は、文章理解から3問が出題されている。文章理解・読解問題の多くは、評論文からの出題である。 

平成22年度も、評論文からの出題であり、(苦手な方には申し訳ないが)難易度はさほど高くなく、得点源としてほしかった分野である。 

一定の論理に基づいて書かれた論理的な文章であるため、評論文の論理構造を把握し、文章の関係性をつかむことが論理的に読むために必要である。空欄補充、短文の並び換え、内容一致等出題形式も決まっており、それぞれの出題形式ごとに問題演習を行って解法パターンをマスターしておけば、確実な得点源となる分野である。


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